組み立て終わったので,動かしてみたいと思います.
まず基板を見てみる
とりあえず,一度見てみないと心配なので,コントロールBOXを開けてみました.
大きなトランスと,電源基板,ステッピングモータ制御基板が入ってました.
モータドライバは東芝 TB6560AHQでした.アルミの放熱板に固定されています.
基板をよく見ると,
[bash gutter="false”]
LIMIT X Y Z
GND PWM VCC
PROBE
[/bash]
などと書かれているピンがありました.リミットスイッチや,スピンドルの回転数の操作,切削Z軸センサの追加が可能なのかもしれません.
コントロールBOX内で見つけた不具合なんですが,EMERGENCY STOPのスイッチに繋がる配線が抜けていたのでESTOPと書いてあるピンに差し直しました.
それ以外はハンダ付けもきれいですし,問題ないようです.
パラレルポートの増設
コントロールボードはPCのD-sub25pinのパラレルポートに繋がなければなりません.しかし,そんなもの手持ちのPCに付いてないので,PCI Express接続のパラレルポート変換基板を用いました.
変換基板はこれに似たものをヤフオクで買いました.「PCI-Express パラレル」とヤフオクで検索して出品されていればそれですhttp://auctions.search.yahoo.co.jp/search?p=PCIExpress+%E3%83%91%E3%83%A9%E3%83%AC%E3%83%AB&auccat=&aq=-1&oq=&ei=UTF-8&tab_ex=commerce&slider=0.Ubuntuの入ったPCで使うので,Linux対応と書いてあるのがポイントでした.
OSについて
CNC制御用のPCのOSにはUbuntu10.04を使います.
この理由なんですが,
・手持ちのPCでPCIExpressポートが空いてるのがたまたまUbuntuの入ってるPCだった.
・Windowsで使えるCNC制御ソフトのMach3は32bitOSでないと使えなくて,しかもXP推奨だが,手持ちのWindowsは64bit版のWindows7しかない→Linuxしかない
・せっかく激安CNCなんだからフリーのソフトにこだわりたい.
・Ubuntuで使えるCNC制御ソフトのLinuxCNCがUbuntu10.04じゃないとだめだった.
という感じです.
Ubuntu10.04をインストールしていなければ,ここから日本語Remix版のISOを入手して,インストールしてください.
さて,UbuntuをインストールしたPCの,PCI(Express)スロットに変換ボードを挿したら,端末より
[bash gutter="false”]
$ lspci -v
[/bash]
と入力してパラレルポートのアドレスを調べます.私の場合は1000と1008の二つ出てきたんですが,どちらが使えるのかやってみないとわかりません.
後で使うのでアドレスをメモしておきます.
LinuxCNCのインストール
LinuxCNCをlinuxcnc.org/からダウンロードします.
HOME>Download>Other Installation Options と進んでいって,
If you prefer to start with the distributed Ubuntu CD, you can install LinuxCNC yourself with these instructions:
と書いてあるところから,「lucid-install」をクリックしてダウンロードします.lucidというのはUbuntu10.04の別名です.
保存フォルダに移動して端末より以下のように入力してインストールします.
[bash gutter="false”]
$ chmod a+x linuxcnc-install.sh
$ sudo ./linuxcnc-install.sh
[/bash]
最終確認に「はい」と答えるとインストールされ,再起動すれば「アプリケーション」メニューに「CNC」が追加されているはずです.
ブートローダの設定
LinuxCNCをインストールし,再起動すると,リアルタイムカーネルも追加されます.OS起動時にこのRTカーネルを選択しないと,LinuxCNCは動作しません(エラーダイアログが出ます).
起動時のカーネルの設定のため,まず,StartUp-Managerで設定します.StartUp-Managerはシステム>システム管理>Synapticパッケージマネージャーからインストールできます.インストールしたら,システム>システム管理>StartUp-Managerを立ち上げ,カーネル選択の待ち時間と,デフォルトのカーネルを設定します.
次に端末で
[bash gutter="false”]
$ sudo gedit ../../etc/default/grub
[/bash]
と入力し,ブートローダーの設定ファイルに変更を加えます.変更は
[bash gutter="false”]
GRUB_HIDDEN_TIMEOUT=0
GRUB_HIDDEN_TIMEOUT_QUIET=true
[/bash]
と書いてあるところを,
[bash gutter="false”]
#GRUB_HIDDEN_TIMEOUT=0
GRUB_HIDDEN_TIMEOUT_QUIET=false
[/bash]
に修正します.
以上の設定を終え,OSを再起動すると,カーネル選択画面が出てくるようになります.kernel 2.6.31-11-rtaiを選択してOSを起動します.